【経営効率化】会社の雑務はすべてプログラムに任せる。エンジニアリング視点を持つ経営者の強み

筆者コラム

「経営者がコードを書くのは非効率じゃないか」と思う人もいるかもしれない。私の考えは逆だ。経営者がプログラミングを理解していることは、最大の業務効率化の武器になる。エンジニアに頼まなくても自分で「ちょっとした仕組み」を作れる能力は、スタートアップの初期段階では特に強力だ。

自動化している業務の具体例

週次レポートの自動生成(GAS):GoogleスプレッドシートとGAS(Google Apps Script)を組み合わせ、毎週月曜に売上・問い合わせ数・KPIの週次サマリーをSlackに自動投稿する仕組みを作った。これだけで毎週30分の集計作業がゼロになった。②見積書・請求書の自動作成(GAS+Googleドキュメント):スプレッドシートに案件情報を入力するだけで、フォーマット済みのPDF請求書が自動生成されてGmailで送信される。③在庫・発注アラート(Python+GCP):在庫数が閾値を下回ったタイミングで自動的にSlackとメールで通知する仕組みだ。これにより欠品による機会損失が大幅に減った。

ノーコード・ローコードとの使い分け

すべてをゼロから書く必要はない。Notion・Airtable・Zapier・MakeなどのノーコードツールはGASやPythonより構築が速く、非エンジニアのチームメンバーでも管理できる。私の使い分け基準は「複雑なロジックが要るか否か」だ。シンプルな自動化(フォーム送信→Slackに通知)はZapier、データ処理・API連携が絡む複雑な処理はPythonかGASを使う。

経営者がプログラミングを学ぶ最大のメリット

コードが書けることの最大の価値は「エンジニアとの会話の解像度が上がる」ことだ。「この機能を追加したい」という要望を伝えるとき、プログラミングの基礎を知っている経営者は「なぜ時間がかかるか」「何が難しいか」を理解した上で優先順位の議論ができる。エンジニアへの不合理な要求が減り、信頼関係が築けるようになる。

また「自社のシステムに何が起きているか」を自分で確認できる安心感は、外部への依存度を下げるという意味でも重要だ。

自動化で生まれた時間の使い道

自動化によって週に5〜10時間は節約できていると感じている。その時間を何に使うか——顧客との対話、チームとの1on1、新市場の調査、そして本を読む時間だ。経営者の最大のレバレッジは「思考の質」だ。思考の質を上げるためのインプット時間を確保することが、自動化に投資する最大の理由だ。

「プログラムに任せる」ことで取り戻した経営時間

Qeightは現在、社長の私一人が経営・営業・ベンダーコントロールを担っている。それでも回っているのは、繰り返し発生する業務の大部分をプログラムに任せているからだ。

自動化している主な業務

請求書・見積書の自動生成:GASとGoogleスプレッドシートを使い、顧客名・金額・品目を入力するだけでPDFの請求書が自動生成されてGmailで送信される。手作業なら30分かかる作業が、入力5分・送信ボタン1クリックになった。

問い合わせ対応の初期分類:Webサイトからの問い合わせフォームに選択式の質問を組み込むことで、受信と同時に「製品問い合わせ」「見積もり依頼」「採用」などに自動分類される。

在庫・発注状況のダッシュボード:Pythonスクリプトが毎朝Googleスプレッドシートのデータを集計し、在庫が閾値を下回ると自動でLINE通知が来る仕組みを構築した。

プログラムに任せるための「思考の転換」

自動化の最大の障壁は技術よりも「自動化できると思っていない」という思い込みだ。自動化候補を見つけるシンプルな方法は「先週、同じ作業を何回やったか」を記録することだ。3回以上繰り返した作業はすべて自動化候補になる。ChatGPT・Claude等のAIを活用すれば、プログラミングの専門知識がなくてもGASスクリプトを書かせることができる。

まとめ:「仕組みを作る力」は経営力だ

プログラミングは「エンジニアの技術」ではなく「仕組みを作る思考力」だ。経営者がこの視点を持てば、ツール・人・プロセスの設計が根本から変わる。手作業で繰り返しているものを見つけたら「これを自動化できないか」を最初に考える習慣を持つだけで、会社の生産性は確実に上がっていく。

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